『いらない保険』

いらない保険 読書メモ - ビジネス

1.書籍情報

後田亨、永田宏著、講談社+α新書、2019年3月発行、187ページ

2.購入した経緯

何かの本(『お金の大学』だったかも)で紹介されており、購入。

3.読書メモ

本書の内容の内、押さえておきたいポイントは『お金の大学』でカバーされているので、本書まで読む必要性は乏しいと感じた。

なお、月5,000円程の生損保に入っていたが、最終的に対人賠償補償(国内無制限、海外1億円)月240円だけにスリム化した。

■「民間の医療保険に入らなくても、手元に数十万円も用意しておけば、病院の支払いに窮することはありません。あなたの不安を取り除いてくれるのは、民間の医療保険ではなく、誰もが加入している健康保険と常識的な額の預貯金であるということを、どうか忘れないでください。(中略)民間医療保険は、言葉は悪いですが、しょせんは健康保険に寄生した商売にすぎません。しかも契約時の健康保険の範囲、つまり、契約時点での医療の中身を基準に作られています。そのため、健康保険の制度が変わるようなことがあると、その効力を失うことにもなりかねません。」(38ページ)

■「過去に契約済みの保険の約款は、どんなに時が流れても変わることはありません。介護医療院やロボット手術についてまったく言及していないのと同様に、これから出てくる新しい治療については、あなたがお持ちの約款にはいっさい記載されていません。 現在のような変化の激しい時代には、長期の保険契約は逆にリスクを背負い込むことになりかねません。」(46ページ)

■「もし、あなた自身が倒れて要介護になった時、延命して欲しいのか欲しくないのか、胃ろうはどうなのかを、今のうちからパートナーや子供たちとよく話し合っておくべきです。そのほうが、へたに民間の介護保険に入るよりも、いざという時にはるかに役立ちます。」(101ページ)

■「健康寿命(注:男性72.14歳、女性74.79歳。2016年厚生労働省発表。調査対象は全国約71万人。あらゆる年齢を含む)はなかりいい加減な数字です。政府が3年ごとに行う「国民生活基礎調査」に基づいて計算されるのですが、それは単なる案件―と調査に過ぎません。 しかも健康に関しては、「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という設問に対し、「ある」と答えた人は不健康、「あなたの現在の健康状態はいかがですか」の問いに「よい」「まあよい」「ふつう」と答えた人は健康、といった具合に分けているだけなのです。」(102ページ)

■円建ての保険では、保険会社に仲介料を払って国内で運用してもらうようなことになる。自分で直接国債を買う方が有利。「個人向け国債 変動10(変動金利型10年満期)」(最低金利保証0.05%、購入から1年後以降は元本割れがなく、金利上昇にもある程度ついていける)がおすすめ。(134ページ)

■「筆者は、(注:年金や健康保険の)制度が健全に維持されることで、「社会が穏やかに保たれる」点を高く評価します。保険料は「そのためのコスト」という認識です。いつの時代でも、その時々、穏やかであることが重要なので、数十年もの間に払い込む保険料と見込みの受給額の比較などに意味があるとは思えないのです。」(142ページ)

4.購入前の自分に薦めたい度

★★★☆☆(5段階中3)

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