1.書籍情報
立川健吾著、すばる舎、2023年11月発行、255ページ
2.購入した経緯
本屋で面陳列になっており、面白そうと思い購入。
3.読書メモ
タイトルの通り、お金持ちの合理的な考え方を具体例をもって学べる本。読みやすい。
■「金額にはこだわらずとにかくお得ではない、コストパフォーマンスが悪い取引をしないことに強くこだわる点が、多くのお金持ちに共通する最も基本的な習慣・考え方ではないかと私は感じています。」(22ページ)
■「アメリカ人の富裕層のうちおよそ88%は、1日30分以上はビジネス書などの本を読んでいるとのこと。(中略)お金持ちの方々に言わせると、「テレビは原則として無料で視聴できるけれど、世間ですでに流行っていることを後追いする媒体だから情報鮮度が悪く、時間効率も悪いため最近は視聴時間が減った。またネットの情報は全体像を部分的に切り取ったものばかりで、必ずしも信頼が置けない。それに比べると、本は出版社が編集しているためある程度は信頼できるし、1冊読むことでその分野の知識を体系的にインプットできるのでよい」とのことです。」(42ページ)
■「ひと昔前の経済学では、「人間は常に合理的に判断して行動する」と考えられ、個人も会社も政府も、最大限の利益と最小限の損失を求めて行動するとされていました。しかし実際は、人間は直感や感情に左右されて、合理的ではない行動をとってしまいます。このような非合理なことをしてしまう心の動きに焦点を当て、経済の動きを読み解いていくのが「行動経済学」です。(中略)私たちは行動経済学に基づいた販売戦略によって、「非合理な判断や行動」に誘導されていることが多々あるというのです。」(72-73ページ)
■「お金持ちがイベントやパーティーを頻繁に開催しているのは、単に楽しい時間を過ごしたいからではありません。自分と同じ考えや価値観を持つ人を集めて、それぞれが「情報資産」「人脈」を交換し合うことで、短い時間で効率よく、お互いを高め合おうとしているからなのです。お金持ちがお金持ちである所以は、自力ですべてを解決しようとせず、このように周囲を巻き込んでいく力にもあると感じます。」(185ページ)
■死亡リスク対策の検討すべき順位(195-197ページ)
「国の制度>会社の制度>民間の保険」
民間の保険の中では、「グループ保険(会社の団体割)>共済>普通の保険」
なお、共済は、毎年決済を行い、集めた掛け金のうち使わなかったお金の一部は「割戻金」として還付される。多いときには50%近くが割り戻されることもある。ただし、年齢が上がると毎年の掛金が高くなることと、死亡時に遺族が受け取れる金額が500万円程と少ないことに注意。
■「(子供への習い事のさせ方について)本人の意思や希望は大切ですが、それぞれの習い事が本当にその子供にとってベストなものかどうかはわかりません。実は、隠れた才能や、本人がより面白いと感じるものが別の分野にあるかもしれないのです。そのためか、多くのお金持ちは、子供に一度に複数の習い事を同時に経験させて、本人の特性や好みを把握するようにしています。」(205ページ)
■「緩和ケアの介護を長年務め、数多くの患者を看取ったブロニー・ウェア氏の著書『死ぬ瞬間の5つの後悔』(二木めぐみ訳、新潮社刊)には、人が死ぬ瞬間に後悔しがちな5つの項目が書かれています。
・自分に正直な人生を生きればよかった
・はたらきすぎなければよかった
・思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
・友人と連絡を取り続ければよかった
・幸せをあきらめなければよかった」
(218-219ページ)
4.購入前の自分に薦めたい度
★★★★☆(5段階中4)