『安いニッポン』

安いニッポン 読書メモ - ビジネス

1.書籍情報

中藤玲著、日本経済新聞出版、2021年3月発行、256ページ

2.購入した経緯

シンガポールに来てからというもの、「外食費が日本の1.5倍くらいするなあ」と思っていたので、本書が目に留まる。

3.読書メモ

読んでいて日本の将来が不安になる本。

都合の良いデータを使っているような、あるいは都合よく使っているような気もする。

本書の狙いについて、「はじめに」部分に、「『安さ』に翻弄される人や産業の姿を通じ、明日を生きる手がかりを得ていただければ幸いである。」(7ページ)とあるが、単に不安になるだけで、手がかりは得られなかった。

シンガポールに関していうと、確かにシンガポールの一人当たりGDPは日本の1.5倍はあるので、相応に物価は高いのだが、日本にはない特徴として、社会の二層化が挙げられる。本書での比較は、シンガポールの第一層と日本の比較となっていることに注意したい。

なお、飲食店を例に挙げると、日本の場合、記念日用の高級レストランであっても、あくまでターゲットは一億総中流の日本人。しかしシンガポールの場合、第一層をターゲットにしている飲食店は第二層の人には金銭的にだけでなく雰囲気的にも近寄りがたく、逆に第二層をターゲットしている飲食店は、第一層の人にとっては入りづらいカオス感(それが好きな第一層民もいるが)。
床屋の例も挙げると、第一層向けはやはり日本の1.5倍くらいの料金だが、第二層向けはカットのみで5ドル(約400円)くらい。なお、QBハウスは15ドル(約1200円)で、見たところ第一層の人が利用している。散髪にお金と時間をかけたくないというタイプの第一層の人の心を掴んでいるのかもしれない。

4.購入前の自分に薦めたい度

★★★☆☆(5段階中3)

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