1.書籍情報
マーサージャパン著、日本経済新聞出版、2021年4月発行、269ページ
2.購入した経緯
人事のトレンドを追うべく購入。
3.読書メモ
タイトルは軽いが、人事コンサルのマーサージャパンが書いたしっかりした本。勉強になった。以下、何点かメモ。
61ページのJob Descriptionのひな型がシンプルで有用。
ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用(日本の伝統的な雇用スタイル)の是非についての、ある日本企業の役員の言葉:「日本企業は雇用を守るから従業員に優しくて、外資系企業はそうではないから優しくないと言われているが、自分は逆だと思う。大学生で社会が何たるかもよくわからないうちに就社という人生の一番重い選択をさせられて、その後、自分のキャリアに対して主導権を持つこともできず、会社命令で専門性の習得にもつながらない仕事を延々と繰り返させられる。気が付いたときには、転職しないのではなく、できない状態になってしまっている。(以下略)」(144ページ)
「みなが潜在的に重大な問題だと認識していても、その問題が大きすぎて対処に大変なエネルギーを要する一方、ただちに悪影響が及ばないことからつい放置されがちな問題のことを『ブラック・エレファント』と呼ぶそうです。」(157ページ)
「ジョブ型雇用の導入に向けた改革実行にあたって、実は一番の『抵抗勢力』が自社のプロパー経営幹部、役員層である会社は少なくありません。(中略)プロパー役員の方々は、いわばメンバーシップ型雇用の仕組みにおける社内のチャンピオン・最大の勝利者です。」(157〜168ページ)
…自分の勤め先の場合は、人事部員および人事部経験者が一番の「抵抗勢力」のような気がする。評価の高い人が持ち回りで人事部員になるので。
4.購入前の自分に薦めたい度
★★★★☆(5段階中4)