1.書籍情報
アンデシュ・ハンセン著、新潮社、2020年11月発行、255ページ
2.購入した経緯
書店にて、タイトルと帯(「スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」)に惹かれて購入。
3.読書メモ
進化生物学の観点からスマホによる人間への悪影響を説明した本。スマホネタに限らず、脳科学全般について様々な知見が得られ、非常に面白かった。以下、特に面白かった(思い当たる)箇所をメモ。
「ストレスにさらされている時期は、記憶があやふやになることが多い。」(47ページ)
「進化の観点から見れば、人間が知識を渇望するのは不思議なことではない。周囲をより深く知ることで、生存の可能性が高まるからだ。」(71ページ)
「前頭葉は衝動に歯止めをかけ、報酬を先延ばしすることができるが、成熟するのは一番遅いことも分かっている。25〜30歳になるまでは完全には発達しないのだ。つまり、ポテトチップスを全部食べちゃダメだと言ってくれる脳の部分は、10代の頃はまだ割と無口なのである。一方、ポテトチップスを全部食べてしまえと背中を押す部分は、この年代ではちっとも静かにしてはいない。」(173ページ)
「(今までスマホを使っていなかった人が)3カ月スマホを使用したあと、一連のテストを行い、報酬を先延ばしにするのが前より下手になっているのがわかった。報酬を先延ばしにできなければ、上達に時間がかかるようなことを学べなくなる。」(181ページ)
4.購入前の自分に薦めたい度
★★★★★(5段階中5)