『シンガポール華僑粛清』

シンガポール華僑粛清 読書メモ - 地政学・歴史

1.書籍情報

林博史著、高文研、2007年6月発行、261ページ

2.購入した経緯

シンガポールに駐在する日本人としては知っておかなければならない歴史と思い、購入。前投稿の『プラナカン』同様、本屋の日本人向けシンガポール関連コーナーで発見。

3.読書メモ

学者がきちんと調べて中立的に書いた本を読みたいと思っていたので、その通りの内容で満足。昔の写真も多く、記憶にも残りやすい。

中心街のシティホール駅周辺に買い物に行くと、嫌でも視界に入ってくるのが「血債の塔」。日本軍がシンガポールを占領していた時期に殺害された人を追悼するためのもので、土台部分にはっきりと大きな中国語で「日本占領時期死難人民記念碑」と彫られており、目にする度にハッとする。

なお、「血債の塔」がある公園の下には「CityLink Mall」という地下街が横切っており(公園とは直通していない)、そこには寿司屋や蕎麦屋もある… 遺骨も納められている記念塔の下に日本食屋があることについてシンガポール人は気にしないのかと思ってしまったが、歴史は歴史、商売は商売ということか。その辺の割り切りの良さが、シンガポール人の強さの秘訣のようにも思える。

4.購入前の自分に薦めたい度

★★★★☆(5段階中4)

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