『動物農場』(新訳版)

動物農場 読書メモ - 地政学・歴史

1.書籍情報

ジョージ・オーウェル著、ハヤカワepi文庫、2017年1月発行(著者による本小説の発表は1945年。2017年1月は、ハヤカワepi文庫による日本語文庫版の発行日)、206ページ

2.購入した経緯

『一九八四年』を読んだら本書も読んでみたくなった。

3.読書メモ

風刺文学の名作。各動物は現実世界の誰を表しているのかを考えながら読むと面白い。

「訳者あとがき」に良いサマリーがあったので以下にメモ。
「つまりここで批判されているのは、独裁者や支配階層たちだけではない。不当な仕打ちをうけてもそれに甘んじる動物たちのほうでもある。その後も、何かおかしいと思って声をあげようとするけれど、ヒツジたちの大声に負けて何も言えない動物たちの姿は何度も描かれる。最初からすべてを見通してシニカルにふるまうロバのベンジャミンは、やろうと思えば他の動物たちに真実を伝え、事態を変えられたのに、冷笑的な態度に終始したために結局友達さえも救えない。そうした動物たちの弱腰、抗議もせず発言しようとしない無力ぶりこそが、権力の横暴を招き、スターリンをはじめ独裁者を ー帝国主義の下だろうと社会主義の下だろうとー 容認してしまうことなのだ。
 そう見た場合、この『動物農場』は一般に思われているのとは少しちがう様相を見せることだろう。これは何か特定の体制についての批判にとどまるものではない。むしろある種の人々の態度と、それがもたらす権力構造全般についての批判でもある。
 だからこそ、「序文案」では進歩的知識人たちの自主検閲に対する批判が執拗に行われていたわけだ。オーウェルから見れば、かれらはソ連が明らかに社会主義の理念を歪曲するような真似をしているのに、それをきちんと批判するだけの意欲もない。」(204ページ)

4.購入前の自分に薦めたい度

★★★★☆(5段階中4)

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